夏の全国高校野球は慶応(神奈川)が107年ぶりに優勝。というわけで新聞読み比べコラムとしては野球そのものより慶応優勝で「何が論じられているか」が気になります。

「応援の力」がキーワード

 報道の特徴としては慶応の“エンジョイベースボール”“選手の自主性”に焦点を当てた記事が目立ちますが、他にも気づいたキーワードがありました。それは“応援の力”です。

 とにかく慶応の応援は凄かった。決勝戦を伝えるスポニチの記事を見てみます。

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『アルプスで!外野席で!!内野席で圧倒!!!老若男女沸き上がった』(8月24日)

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 決勝戦の慶応側のアルプス席には生徒800人を含む約3100人が集結! アルプスだけでなく外野席や、内野席(一、三塁側両方)も慶応の得点シーンに湧き上がったという。

 対戦チームから見た風景はこちらだ。

『須江監督「慶応空間になってしまった」仙台育英7校目連覇逃す』(スポーツ報知8月24日)

 5回の守りでは、風に流された左中間の飛球を中堅手が落球する失策もあり、一挙5点を失った。

「のまれている感じはなかったが、球場の雰囲気が“慶応空間”になってしまった」(仙台育英・須江監督)

プロ野球でも大きな力に

 こうなると「応援の力」をまざまざと感じる。すると高校野球ではなくプロ野球のコラムで次の見立てがあった。スポーツ報知のコラム「仙ペン」である(8月21日)。