熊本でおよそ20年越しの再会
それからおよそ20年後、我々くりぃむしちゅーは、「熊本復興支援チャリティトークライブ」をコロナ前まで行っており、そのライブでは終演後、会場ロビーで、来てくれたお客さん一人ひとりと握手をし、我々のステッカーを配り、募金を募ったりしていたのだが、その第何回目かのライブ終了後、お客さんたちと握手をしていると、久々に、聞き慣れた声で呼びかけられた。
「上田さん、久しぶりー! 元気そうだねー!」
T美ちゃんであった。相変わらず明るく、元気で、馴れ馴れしい距離感のままだった。
「おー、なんだよ、久しぶりだなー! 元気だったかー?」
「うん、元気元気! ちゃんと真面目に社会人やってるよー!」
「おー、そうかー! いや、長年顔見せないから、元気にしてるかなー、って気になってたんだよー!」
「うん、また来るよー!」
「おう、また来いよー!」
次のお客さんも並んでいたため、それだけのやり取りだったが、なんだか初恋の人に再会したような気分になって嬉しかった。T美ちゃんが相変わらずのキャラで、そして元気そうでよかった。また来いよ、っていっても家には来るなよ、と、およそ20年越しに言いそうになったが、今ならT美ちゃんが家に来ても、お茶くらいは出してあげると思うし、近所にご飯でも食べに行き、昔の話でもするかもしれない。
応援してくれるファンの方というのは、本当にありがたいものだ。今もこんな私を応援してくれる人が、数多くいる。いや、失礼、見栄を張った、数多くはないが、何人かいてくれる。中には、事務所に手紙を送ってくれるだけじゃなく、クリスマスや誕生日プレゼントを贈ってくれるファンの方もいる。
「テレビに出ている上田さんに笑わせてもらって、いつも元気をもらってます」というようなことが書いてあったりするが、そういう手紙をもらって「よし、この人が応援してくれているから頑張ろう!」と励まされているのは、私のほうなのである。ましてや、プレゼントまでいただくのは本当に恐縮だし、申し訳なさすぎる。プレゼントを差し上げたいのは私のほうなんですから、どうぞお気遣いなさいませんよう。
私が出ている番組を観ていただければ、それで十分ありがたいです。私が出ている番組を全部ご覧いただいて、「上田は面白い」と、あらゆるSNSに書き込んでいただいて、さらに私の著書『経験』と『激変』と、そしてこの『赤面』を一人数冊ずつ買っていただければ十分、まっ、十分というか腹二分目なんで大丈夫ですよー!