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どこに座れば快適か? 座席選びの鉄則12カ条――鉄道編

プロが教える「旅の新常識」

2018/04/02
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9.川が見える側の席を選べ

 日中に列車に乗るなら景色を楽しみたい。富士山や北アルプスがあるなど、明確にみたい目標がある場合は、その目標がみえる側でよいが、そうでない場合はどのように判断すればよいだろうか。こうした場合は地図をみて、線路から川が見える方が景色がよいことが多い。川が流れているということは相対的に高度が低く、車窓から景色を見下ろす形となる。一方その反対側は斜面の切通しなどで視界がさえぎられるなど、眺望がきかないケースがままある。

10.安全なのは中央部やや後ろの車両?

 鉄道は相対的に安全な乗り物なので、あまり神経質になる必要はないと思うが、それでも先頭車両や最後尾の車両は追突したり、追突されたりした場合に大きな衝撃を受ける可能性が高くなる。イリノイ大学の以下の研究によれば、中央よりもやや後ろの車両が相対的に安全であると結論づけている。

QUANTITATIVE ANALYSIS OF FACTORS AFFECTING RAILROAD ACCIDENT PROBABILITY AND SEVERITY
http://railtec.illinois.edu/CEE/pdf/Thesis/Anderson%20MS%20thesis%20(final).pdf

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11.電動車「モハ」は避けるべき?

 電車の場合、モーターがある車両(車両番号にモハなどモーターを意味する「モ」がついている)とモーターがついていない車両(クハ・サハなど「モ」がつかない車両)がある。グリーン車には新幹線をのぞくとほとんど電動車がないのは、電動車だとモーター音がうるさいということが影響している。そのため、普通車でも「モ」がつく車両を避ければ、より静かな列車の旅が楽しめる。

12.シートマップは自分の目で確認して

 指定席をとる場合、①みどりの窓口や旅行会社でとる・②駅の券売機でとる・③「えきねっと」などオンラインでとる、と大きく分けて3つの選択肢がある。自分でとる場合はじっくり座席を選べばよいが、みどりの窓口などでとる場合も、座席表をみせてもらいながら、自分の一番よいと思う座席を選んでほしい。指定席が自由席より高いのは、単に座れることが確約されるという意味ではなく、より条件のよい座席を自分で選ぶことができるという意味が含まれているのだから。座席表は大型の時刻表のほか、「のりもの勝席ガイド」(イカロス出版)でも詳しく知ることができる。

えきねっとのシートマップ。号車によって混み具合にかなり差があるので、最初に表示される号車以外も必ずチェックしたい。
のりもの勝席ガイド2017-2018
https://secure.ikaros.jp/sales/list.php?srhm=0&tidx=22&Page=1&ID=3923
どこに座れば快適か? 座席選びの鉄則12カ条――鉄道編

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