空港でチェックインカウンターに行き、グランドスタッフのお姉さんから「窓側ですか、それとも通路側ですか」と聞かれると、「じゃあ通路側、それもできるだけ前のほうで」と答える……。

 かつて、飛行機の座席予約といえばこんな感じであった。しかし、この記事の読者の多くはもうそんなことはしていないだろう。

 多くの場合、事前にウェブ上で座席指定をしているはずである。機内すべての座席から自分の好きなところを選べるのだからありがたい。しかし、その場合、いったいどういう基準で座席を選んでいるだろうか。

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 ここでみなさんに質問。2人でエコノミークラスに乗ることになった。3-4-3の配列の機材に乗る場合、この2人はどうアサインすべきだろうか?

 ここではわかりやすく当人2人はオセロでいうところの●、そのほかの席は○としたい(●当人 ○ほかの席)。

 3×4×3の配列なので、席の配置は次のように示される。

 ○○○通路○○○○通路○○○

 普通は、

 ●●○通路○○○○通路○○○

 ○○○通路○○○○通路○●●

 ○○○通路●●○○通路○○○

 とアサインする人が多いのではないだろうか。航空会社のスタッフに任せてもだいたいこうした予約をしてくれる。新婚ラブラブカップルなら、まあ正しいアサインである。

 しかし、より快適に機内で過ごしたいのなら正解は、

 ○○○通路●○○●通路○○○

 すなわち4席のうちの真ん中の2席を●2つでおさえるのである。筆者はこれを「オセロ戦法」と呼んでいる。

 このようにアサインする理由は簡単だ。飛行機では多くの人は通路側、あるいは窓側を希望する。だから、この真ん中の部分というのは最後の最後まで埋まらない。

 出発時、ドアが閉まっても誰も真ん中の2席に来なければ、事実上2人で計4席分を占めることになる。もしかりに誰か来たら、どちらか1人がその人に通路側の席をゆずるという選択肢がある。

 人と人の間にはさまれた座席の人が通路側の座席を提示されて断る可能性は低いだろう。ちなみにこのオセロ戦法、座席配列が3×3で通路が1つしかない飛行機や新幹線の3人がけの座席でも可能である。いずれにしてもオンライン予約なら、知人同士なのに離れた席を予約してもヘンな顔をされることはない。

オセロ戦法を駆使して、快適な旅を

 1人で飛行機に乗る場合、残念ながらオセロ戦法は使えない。しかし、それでも選択によって多少のちがいはある。

 またみなさんに質問。

 1人で通路側を希望する場合、

A ○○●通路○○○○通路○○○

B ○○○通路●○○○通路○○○

 どちらにすべきだろうか?