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《300人対100人》白昼の竹下通りで大乱闘、挟み撃ちで顔がボコボコに…中野英雄(59)が明かす、暴走族vs.ローラー族の一部始終

中野英雄インタビュー #2

2024/03/09
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『日本統一』シリーズや『アウトレイジ』シリーズなどで知られる俳優・中野英雄(59)。

「最近は(仲野)太賀のお父さんというキャラになってるみたいですね」と語る彼に、暴走族からローラー族に転向して身を投じた竹下通りでの大乱闘、劇男一世風靡に加入して早々に起こした柳葉敏郎とのケンカ、田中角栄と渥美清との遭遇などについて、話を聞いた。(全3回の2回目/続きを読む

中野英雄

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ローラー族だった頃に起こった大乱闘

――哀川さんと仲が良くなったことで、中野さんもローラー族に?

中野英雄(以下、中野) なりましたけど、期間は短かったですね。17歳でローラーになって、18歳でローラーをやめました。僕とヒトシって仲の良い奴が一緒にローラーになって、しばらくしてから後輩なんかも加わって。ロックンロールが好きではなかったですけど、翔さんが好きだったのでローラーになったんですよ。翔さん以外もいい人が多くて、風見しんごとも仲良くなりました。彼も翔さんにベッタリでね。

 しんちゃん、ああ見えてすごく優しいんですよ。ああ見えてって、どう見えてたって話だけど。

――ヒット曲の「僕笑っちゃいます」や『噂の!東京マガジン』(TBS系)のイメージが強いですよね。

中野 若い頃の彼って、リーゼントでバチバチにきめたギンギンのローラーでしたからね。しんちゃんは西荻窪に住んでいたから、余計に仲良くなって。で、翔さんは東中野、僕は阿佐ヶ谷でしょ。沿線でも仲良くなったところがありますよ。

――ローラー族だった頃ですよね。白昼の竹下通りで大乱闘を起こしたのは。

中野 あれは、ローラー族と暴走族が揉めていたのが発端なんです。

 

 ローラー族がホコ天で踊るとき、暴走族に警護を頼んでたんですよ。ローラー族のチームがそれぞれ暴走族に警護を頼むもんだから、いろいろと集まってケンカになっちゃうってことがしょっちゅうあったんです。最初は暴走族同士で揉めていたのが、ローラー族と暴走族が揉めるようにもなって、なんかこうガチャガチャしだしたんですよ。

 そんななか、ローラー族の誰かが暴走族の一番上だった奴とトラブルになっちゃって、「じゃあ、やるか」という話になって。ローラー族が「何月何日、15時までにホコ天終わらすから、その後にやろうぜ。俺ら、竹下通りにいるからよ」と、暴走族に伝えたんです。でも、それはローラー族が仕掛けた罠で。竹下通りに集まった暴走族を、原宿駅側と明治通り側から挟み撃ちにして潰そうと考えたんです。