「酒を飲んでいておぼえていない。そういうことをしたかもしれない」
警視庁の取り調べに対し、こう供述したのはジャニーズの人気グループTOKIOのメンバー、山口達也(46)。今年2月、山口が港区の自宅マンションで女子高生に無理やりキスをするなどしたとして、警視庁が強制わいせつ容疑で書類送検をしていたことが4月25日わかった。
日本テレビの情報番組「ZIP!」で“朝の顔”をつとめるなど「爽やかで誠実そうな好青年」というパブリックイメージだっただけに、未成年への性犯罪を犯したというギャップは世間に大きな衝撃を与えた。
分別のある中年男が、しかも歌番組やバラエティー、CMで活躍するジャニーズ事務所のトップタレントが、なぜ、こんな間違いをしでかしてしまったのか。
山口はNHK・Eテレ(旧NHK教育テレビ)で放送されている「Rの法則」の司会を務めている。中高生が興味を持っている話題を10代のレギュラー出演者がリサーチし紹介し、トークを繰り広げる教養バラエティー番組だが、そもそも事件のきっかけとなったのは彼が進行役の“仕事場”からだった。
女性はトイレに駆け込み母親に連絡
「オーディションで選ばれた番組レギュラー陣にはアイドリングやAKBに所属する現役アイドルがおおぜいいて、通学中にスカートの中が見えないようにするにはどうしたらいいか、ミニスカートに似合う美脚のためのマッサージ方法などきわどい企画もあり、若者を中心に人気がありました。
山口と女子高生の被害者A子さんは共演者ですが、番組の打ち上げの際、山口は彼女を自宅に招き入れたのです。自身も供述しているようにそこで酒を飲んだ山口は、A子さんにも酒をすすめましたが、未成年の彼女は断った。酩酊した山口はA子さんに『かわいいね』と言うなどして迫り、彼女が嫌がるのを無視してキスをしたのです。彼女からしたら山口は芸能界の偉い人ですが、番組の中では保護者のような立場です。しかし、それ以上の関係を迫られるかもしれない。怖くなった彼女はトイレに駆け込んでスマホから母親に連絡し、あわてて駆けつけた母親がA子さんを山口のもとから連れ出して、最寄りの警視庁麻布署に駆け込んだのです」(全国紙社会部記者)