昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

特集W杯半端ないって!

西野朗監督“2カ月の突貫工事”は、日本代表の何を変えたのか?

2018/06/23

 2ー1で勝利したロシアW杯初戦のコロンビア戦。日本代表のセンターバックとして先発出場した昌子源は、安堵した表情でこう打ち明けた。

「今週はずっとスタメン組でプレーしてましたけど、スイス戦は試合当日に外されたから。今日のミーティングまで(先発出場できるか)一切気を許せなかった。それが監督の狙いやったんかな。もし、そうだったとしたらゾッとしますね(笑)。でも、監督の期待に応えられてよかったです。あんまり気持ちを表に出す監督じゃないから、試合が終わったあとも『ナイス』と。それくらいですよ。でも、監督なりの最高の誉め言葉やったんやなって。まあ、よう考えたら、ほかの選手みんなにそんな感じやった。ほんまにポーカーフェイスなんですよね」

試合後、昌子をねぎらう西野監督 ©JMPA

 そして、こう続けた。

「コロンビアとは初めての対戦。はじめましてやけど、勝ちに行こうと思っていた。正直、相手が誰だとか考え始めたら、夜も眠れなくなるな。考えてもキリがない。だからとにかく行くよ、勝ちに行くよと」

 西野朗監督が狙ったのかどうかはわからない。しかし結果的に、初めてのワールドカップに挑む昌子にスタメンとしての覚悟を持たせながらも、スタメンを確約せず、危機感を維持することに成功した。

長友佑都が語ったチームへの「苦言」

 ワールドカップ本大会2カ月前の監督交代。不安視する声は当然大きかった。そして、それを裏付けるように、テストマッチのガーナ戦、そしてスイス戦と、ほとんどスタメンを変えずに臨み、連敗した。

本大会2カ月前に急遽監督に就任した西野朗氏 ©JMPA

 0-2で敗れたスイス戦後に「僕自身は相当危機感を持っている。このままだとワールドカップで3戦全敗もあり得る」と語った長友佑都は、髪を金色に染める。「髪の色だけでも明るくしたい」と笑いながらも、「単純にもっと走らないと勝てない」と自戒を込めて、チームメイトへ苦言を呈した。

この記事の画像