昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2018/07/10

genre : ライフ, グルメ

肉天そば、辛汁といっしょに登場

 立ち食いコーナーは「肉天そば」と「肉天もりそば」、つまり「肉天」だけでスタートした。それが一気に人気化した。立ち食いコーナーも次第に大きくなり、しばらくして「春菊天」「いか天」などが加わって、現在の立ち食いのメニューになったそうだ。

春菊天と肉天があなたを待っている

 店は左手奥が座りのコーナー、右手前が立ち食いコーナーである。立ち食いコーナーからみる店の姿はどことなく雰囲気が麻布総本店の入り口に似ているようにも見える。

「肉天もりそば」800円を頼むと、座りのコーナーに注文が伝達され、大釜でそばを茹で始める。つまり、麺とつゆは座りのコーナーで食べるものと共通なのだ。しばし待つこと3~4分程度、赤い綺麗なセイロに載ったそばが到着する。そばに肉天をのせて、辛汁といっしょに登場だ。

肉天もりそば800円 辛汁がまさに老舗の味

 この「肉天」、大きさといい高さといい見事なものである。豚肉のばら肉を小さく切って、やや厚めに切ったネギを合わせてかき揚げにしたものである。ふわっと揚がっていて直径は10センチ以上はあるだろうか。

 箸で小分けにしながら食べていくとほろほろとコロモが崩れて肉とねぎが顔を出す。それをつゆにつけて食べると絶品である。あぶら切りも申し分ない。「ふわっと天ぷら」の傑作だ。この「肉天」が女性客に人気なのも頷ける。

 つけ汁(辛汁)は、永坂更科を代表するしっかりとした返しの利いた江戸のタイプそのもの、そばと天ぷらを一気にまとめていく。

この記事の画像