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小林製薬の『紅麹』 通常の3倍以上の培養期間、約80年稼働の工場設備の老朽化 見えてきた“予期せぬ物質”発生の可能性

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 企業, 社会

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共同通信社編集委員 太田昌克さん:今回明らかになったのは、サプリと医薬品を2つに分けて、医薬品はGMP認証が義務化されていますけれども、サプリは義務ではないという、制度的な問題ですよね。しかしサプリとはいえ、工程が長く、通常の3倍の特別の手間をかけ、そこには異物混入のリスクが高まるわけですから、サプリは全部いいですよってことには、恐らくこれからはならない。今回、どこに問題があったのかしっかり調査をやって、場合によってはサプリの中でもリスクにさらされやすいものは、GMP認証を義務付けていく措置が必要になってくるかもしれません。

想定外の物質が検出されたときに、出荷をストップする判断はなかったのか。

関西テレビ 鈴村菜央記者:どういう場合に自主回収をするかというガイドラインを各企業が準備しているんですけれども、他の企業は原因が分からなくてもある程度被害が確認された場合に回収するという動きをとっているところもあります。小林製薬は関係がある程度見えるまでは回収しないといったガイドラインがあったので、各企業の温度感の違いはあったのかもしれません。

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今も後遺症に悩んでいる人がいる。サプリを摂取する時に、どこまで恐れるべきなのだろうか。

関西テレビ 鈴村菜央記者:取材に応じてくれた入院患者の方、ステロイドなどの薬は処方されておらず、接種をやめることで回復された方もいました。腎臓学会の調査でも、透析まで進んだ方は少ないというデータが出されています。ただ今回は被害がかなり拡大したということが問題になっています。腎臓というのは症状が気付きにくいといわれていますので、体の異変を感じたら速やかに病院へ行くことがいいのではないかと考えられます。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年4月22日放送)

小林製薬の『紅麹』 通常の3倍以上の培養期間、約80年稼働の工場設備の老朽化 見えてきた“予期せぬ物質”発生の可能性

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