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東スポと一般紙の論調が一致しつつある

 これが東スポ的な大仰さを楽しむ芸であるならいいのだが、一般紙で報道されている「イバンカ氏の旦那のクシュナー氏が、バノン氏をおしのける力を持ちはじめた」という内容と並べると大差ないのだ。

トランプと家族たち ©getty

 何よりもホワイトハウスのスパイサー報道官も11日の記者会見で「大統領の決断に彼女の影響があったことは疑いの余地がない」と発言しているのだ。

 そういえば、トランプ政権が検討していたLGBT(性的少数者)の権利制限につながる大統領令に関し、イバンカ氏が父に反対して取りやめたという話題もあった(2月)。このときは喝采されたが「父に進言」という意味では今回が初めてではないのだ。

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 身内の進言で世界を動かすという冗談みたいなことがおこなわれている。「東スポ」見出しの世界を実践する男、トランプ。どれだけ娘にメロメロなんだ。

SNSおじさんトランプの面目躍如

 このほか気になるアメリカ大統領の「クセ」を紹介しよう。

「(トランプの時代)発言変遷 揺れる世界」(朝日新聞4月14日)

 トランプ氏の言動がいかにブレているかまとめた記事なのだけど、気になるのはここ。

《これまで中国バッシングを繰り返してきたトランプ氏だが、12日の記者会見では「習(近平)国家主席は適切に行動しようとしている」と称賛》

 トランプ氏は習氏について「我々は非常に相性が合う」と言った。これは安倍晋三首相との会談の際に使ったのと同じ表現だ。

 つまり、普段ツイッターでは威勢がいいのだけど、いざリアルに当事者に会うと途端に軟化しちゃう。こういうSNSおじさん、あなたのまわりにもいませんか?

©getty

 だから私は思うのだ。この際、トランプ氏は金正恩とも直接会えばよいのではないか。そうしたら「我々は非常に相性が合う」とゴキゲンに言いだすはずだ。そして、危機は回避される。

 あの2人なら、絶対に仲良くなっちゃうと思うのです。