働く人の笑顔がよりよい診療につながる

 今回のプロジェクトは2015年にスタートし、完成したのが2018年3月。4月に『船橋夏見の杜クリニック』は開業した。実は開業直前まで小西先生は沖縄の病院に勤務していたため、弟で副院長を務める小西良幸先生を中心にプロジェクトは進んだ。

 小西先生と面談できるのはせいぜい3カ月に一度程度。代わりに副院長先生が多忙な中、何とか時間を作ってくださり、月に一度は打ち合わせができました。的確なご判断や貴重な意見をいただき、本当に助かりましたね。

 三井ホームのデザイン力が特に生きているのが、南棟にある吹き抜けの天井が気持ちいい待合室です。この吹き抜けも単純なものではなく、屋根の勾配に沿って徐々に空間が高くなっていく構造です。また、天井からも光が差すようにして、明るく開放的な待合室になりました。

吹き抜けの天井が気持ちのいい、キッズコーナーも併設された待合室。床は木質感あふれる幅広のフローリングを使用した。ゆくゆくはここに地域の方を招いて、健康講座などを開きたいと院長は語る
吹き抜けの天井が気持ちのいい、キッズコーナーも併設された待合室。床は木質感あふれる幅広のフローリングを使用した。ゆくゆくはここに地域の方を招いて、健康講座などを開きたいと院長は語る

 南棟の2階には、スタッフの更衣室やミーティングルームなどがあります。ミーティングルームは、34帖のLDK仕様でアイランドキッチンもあり、料理もできます。普段は病院スタッフのお子さんたちが学校帰りに立ち寄る、学童保育の役割も果たしています。

明るい光が差し込む受付スペース。建物や敷地の周辺には四季折々に楽しめる植栽を配し、クリニックに来た人でなくても、立ち止まって休んでもらえることを想定している
明るい光が差し込む受付スペース。建物や敷地の周辺には四季折々に楽しめる植栽を配し、クリニックに来た人でなくても、立ち止まって休んでもらえることを想定している

 看護師さんや事務担当の方など、ここで働く人たちが安心して笑顔でいられる職場環境でなければ、患者さんに丁寧な対応はできません。そう考えると、『ドクターズレントハウス』は、オーナーとドクターだけでなく、そこで働く人や患者さん、近隣の方々など地域のコミュニティ全体をハッピーにする力を持ったプロジェクトといえるでしょう。

 これまでに『ドクターズレントハウス』で14軒の医院を手掛けたという大竹氏。「オーナーさまやドクターはもちろん、地域の人々からも歓迎され、喜ばれるのが『ドクターズレントハウス』のやりがい」と話す。

 工事の説明で近隣にご挨拶に行く場合も「医院ができます」と話すと「それはうれしい」「いつできるの?」と皆さん好意的に受け止めてくださいます。地域貢献につながる事業であると実感でき、やりがいを感じますね。

 また開業前には、地域の方々を招いて内覧会を行います。実際にその医院を利用するであろう方々の感想などを直にお伺いできる点も『ドクターズレントハウス』のいいところ。今回の『船橋夏見の杜クリニック』の内覧会での評判も上々でした。「地域の人々が気軽に集まれる場所にしたい」という小西先生の想いをかたちにできたと思います。

 一方で『ドクターズレントハウス』ならではの難しさもあります。というのも、建物を建てれば医院が開業できるかというと、そうではありません。開業に向けて看護師さんやスタッフを募集しなければなりませんし、医療機器や医薬品などを納入してくれる業者、会計事務所なども必要です。細かいところでは、医院のロゴマークを作成し、看板を作ったり、ホームページを開設したり、名刺を作ったり……。やるべきことと、そのために必要な人材や専門家の数は、本当に膨大です。

 先生方は日々の診療がありますから、そうした人材をコーディネートし、開業に向けワンチームとして機能させることも私たちの重要な役目です。この点は他の土地活用にはない『ドクターズレントハウス』ならではの重要な業務であり、医院建築で豊富な実績を持つ当社の腕の見せ所でもあります。

誰もが「いい出会い」と思える医院を作りたい

 同社では医院を30軒手掛けると『医院開業マスタープランナー』という称号が与えられる。「その肩書きを持ったからといって、何か特別なことがあるわけではありませんが、せっかくなら私もそこまで行きたいですね」と大竹氏は語る。

 これまでに手掛けた医院は14軒なので、あと16軒。それが当面の目標です。もともと建築が好きで三井ホームに入社したこともあり、いろんな建物を建てたいという気持ちがあります。医院は診療科目によっても求められる間取りや外観などが大きく異なりますし、一つとして同じ建物はありません。その意味でも、医院建築はやりがいがあります。

 いま手掛けてみたいのは整形外科です。これまでにも何度かお話をいただいたことはあるのですが、なぜかうまく話がまとまらなくて、まだ一度も手掛けたことがありません。オーナーさまとドクターがうまくマッチングできないと『ドクターズレントハウス』は成立しませんから、巡り合わせがとても大切なのです。

 オーナーさまとドクター、そして地域の人々やそこで働く人々にとっても「いい出会い」と思っていただけるような、そんな医院をこれからも作っていきたいですね。

三井ホームの医院事例

https://www.mitsuihome.co.jp/withdoctors/works/case/069/
https://www.mitsuihome.co.jp/withdoctors/works/case/069/
https://www.mitsuihome.co.jp/withdoctors/works/case/076/
https://www.mitsuihome.co.jp/withdoctors/works/case/076/
https://www.mitsuihome.co.jp/withdoctors/works/case/083/
https://www.mitsuihome.co.jp/withdoctors/works/case/083/

三井ホーム
千葉コンサルティング営業部
営業グループ マネジャー
医院開業プランナー


大竹 俊幸 氏

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