1ページ目から読む
2/2ページ目

裁判の期日設定をするなかで和解をにおわすことも

 しかしながら、妻の不貞を追及するためにDNA採取にまで踏み切ったA氏の執念の成果もあったのか、裁判は被告である熊田とB氏の思惑通りには展開していないようだ。裁判が進行中の昨年8月には、裁判所のほうから双方に和解を促す提案もあったという。

 法曹関係者が明かす。

「A氏と熊田さんの間では離婚の問題もあるため、この慰謝料請求の問題だけ取り上げて和解することは難しそうですが、裁判所から和解を促されたということは、少なくとも裁判所が『不貞の事実はあったのだろう』と捉えているのだと考えられます」

ADVERTISEMENT

デビュー当時の熊田曜子。グラビアアイドルとして一世を風靡した(右は磯山さやか)

 実は、口頭弁論の開廷直後に裁判所と双方の代理人で、直前にA氏が提出したとされる「物証」についてのやり取りが行われた。熊田とB氏の代理人が却下を求めたため、一旦今回の期日での取調べは留保となった。

 しかしその後に行われた原告代理人から鑑定人に対する尋問で、以下のことが明らかになった。

・当初の鑑定では、正確な鑑定のためにDNAの採取量を多くすべく、2つあった女性器に触れる先端部分の器具の両方からDNAを採取した

・複数人の混在したDNAが検出され、鑑定結果が「完全一致」とならなかった

・今回、新たに2つある器具の一方ずつからそれぞれDNAを採取して鑑定を行った

泥沼裁判の今後の焦点は

 つまりウーマナイザーの女性器に触れる先端部分は付け替え可能で、熊田は少なくとも2つ持っていた。その2つの器具にはそれぞれ別の人物のDNAが付着していたということだ。

 実は、DNA鑑定は依頼する際にコツが必要だ。例えば「この器具に付着しているDNAは太郎さんのものか?」と鑑定依頼を出した場合、「複数人のDNAが検出されたが、太郎さんのDNAもあった」といった気の利いた結果は出ない。厳密を期すため、DNAが「完全一致した」か「完全一致しなかった」かの、YES or NOのみの結果が出るのだ。

 そこでA氏側は2つの先端部分を別々にDNA鑑定に出した。

ポールダンスを極める熊田(本人のInstagramより)

「正確な鑑定のためにはDNAの採取量が多ければ多いほどいい。そのため当初は、2つある女性器に触れる先端部分の両方からDNAを採取しました。しかし、そのために複数のDNAが検出されることになり、鑑定結果が『完全一致』とならなかった。

 そこで今回、新たに2つある器具それぞれからDNAを採取し鑑定したところ、B氏のDNA型がよりはっきりと検出できたのです。鑑定を依頼したのは、今回の証人である鑑定人が所属する鑑定会社で、警視庁や裁判所などの公的機関から依頼を受けており、信頼性は極めて高い。この新たな鑑定結果について相手方がどう反論してくるのか。そこが今後の焦点になってくると思います」(同前)

 検出されたという「複数のDNA」が気になるところだが、それはさておき、ウーマナイザーにB氏が触れた可能性は極めて高いということだ。新証拠は、泥沼裁判の帰趨を決する決定打となるのか。