多くの男性の悩みともいえる薄毛。「薄毛家系だから仕方ない……」と、ついつい自己判断で諦めてしまう人も少なくないのではないだろうか。しかし、AGA(男性型脱毛症)治療で業界随一の実績を誇る医療機関「銀座総合美容クリニック(銀クリ)」によれば、薄毛の原因は遺伝ばかりではないのだという。正確な診断を得て、適切な治療を受けるために気をつけるべきポイントを銀クリに聞いた。
薄毛の原因は遺伝ばかりではない
多くの成人男性が悩んでいる薄毛。巷では薄毛の原因のすべては遺伝だと言われることも多く、「ウチはオヤジやおじいちゃんが薄毛だから、自分が薄毛なのも仕方ない」と思っている人も多いのではないだろうか。しかし、銀クリは「薄毛の原因を自己判断しないで」と指摘する。
「薄毛には、ストレスによる円形脱毛症や甲状腺疾患などの内科系疾患、あるいは皮膚疾患に基づくものなど様々な原因があります。ただ男性の薄毛の場合、ほとんどは男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia、以下AGA)という病気が原因です。日本皮膚科学会の『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン』では、日本人男性の約3割がAGAだとされています。
“母方の祖父からの隔世遺伝の影響が大きい”など、AGAと遺伝に一定の関係があるのは事実なのですが、だからといってAGAになる原因がすべて遺伝というわけではありません。いずれにしても薄毛の原因を自己判断することは難しいため、医師の診察が必要です」
AGAの原因は遺伝だけではないとのことだが、ではどうして男性はAGAになってしまうのだろうか。
「一般的に平均で約10万本生えているとされる毛髪は、それぞれが2~7年ほどの寿命を持っており、1カ月に1センチくらいの伸長で日々伸びていきます。そして、1日に約100本程度抜ける代わりにほぼ同じだけ生え始めることで髪の毛の総量を維持する。この生え替わりサイクルに変調が起きることで、髪の毛は薄くなってしまうのです」(同上)
AGAの主要因は、髪の毛の成長を抑えて髪の寿命を短くする、髪にとっての“悪玉男性ホルモン”=ジヒドロテストステロン(DHT)ができてしまうことだ。この悪玉男性ホルモンは、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンに“5αリダクターゼ”という酵素が働くことで作られる。
「悪玉男性ホルモンが毛母細胞に作用することで、髪の生え替わりサイクルに変調が起こります。本来2~7年おきのところ数週間〜数カ月おきと、正常時に比べて5倍以上の速さで髪が生え替わるようになるのです。そのため、一生分の生え替わりサイクルをとても短い期間で消化してしまい、毛母細胞は新たに髪の毛を作り出す力を失ってしまいます」(同上)
この影響で、1日に約100本抜けていた髪の毛が数百本抜けるようになったり、毛根が萎縮し、生えてきた髪も産毛のように細くなるなどの症状が出る。地肌が露出するのは、そういった症状の積み重ねによるものなのだという。
「男性ホルモン自体の量に大きな個人差はありませんが、男性ホルモンの“悪玉”への変わりやすさや、毛根への影響の大きさには遺伝の要素が関わってきます。ただし、仮に薄毛の遺伝子を親から受け継いでいたとしても、兄弟で毛髪の量や状態が大きく違う例も珍しくありません」(同上)
AGAは改善できる病気。まずは医師に相談しよう
それでは、薄毛が気になっている男性はどうすればいいのか。「まずは専門医に相談を」と銀クリはいう。
「現代では、AGAは治療できる病気であり、改善が可能です。遺伝だからとあきらめる必要はありません。
治療には悪玉男性ホルモンのはたらきを抑え、髪の毛の生え替わりサイクルを正常に近づけて薄毛の進行を抑える薬や、髪の毛を作り出す毛母細胞を刺激して細胞分裂を活発にし、発毛を促す薬が用いられています(※)。こうした薬の処方による治療を適切に行なうには、まずは専門医が毛髪や頭皮の状態を診察し、薄毛の症状や原因をしっかり診断することが重要なのです」
※進行を抑える薬の例=フィナステリド、デュタステリド。発毛を促す薬の例=ミノキシジル。
銀クリではまず、髪の毛に関する現在の悩みやこれまでの変化について患者に話を聞く『問診』、そして、毛量や髪の密度あるいは頭皮の状態などを医師が目で視て確認する『視診』、さらに髪の硬さなど視覚では得られない毛髪の状態を直接触って確認する『触診』、これらの“三診”を行って丁寧に症状を確認し、それに応じた治療計画を策定。その後は症状の進行具合や治療効果の出方を見ながら、ひとりひとりに合わせた治療を行なうのだという。
「症状の経過や治療への反応は患者さんごとに大きく異なります。どの患者さんにも同じ種類の薬を同じ量処方すれば良いというものでは決してありませんし、同じ患者さんであっても治療の経過に合わせ細かな調整が必要です。
さらにAGAの治療薬は、血圧の高い方が服用すると動悸などの副作用が出る場合や、男性機能に影響が出ることもあります。そういった副作用を抑えて治療効果を最大限に出すためには、定期的な診察で細かく確認・検証を行い、必要に応じて薬の用量や成分を変えるなどの調整が必要になります。そこで当院では、特に変化が起こりやすい治療開始から半年間ほどは、主に対面での診察を患者さんにおすすめしています」(銀クリ)
銀クリによればAGA治療の効果は日々少しずつ現れる上、はっきりと薄毛の改善を実感できるまでには半年程度の時間が必要なのだという。治療中も患者本人は毛髪の変化を実感しにくいため、改善に満足できるまでは症状の変化についてなるべく細かく知らせることや、時には患者のメンタル面のケアも治療における重要なポイントとなるそうだ。
「長い期間悩みに悩んで、思い切ってクリニックのドアを叩く患者さんも多いです。また、思うように治療の効果が出ないなど治療中に様々な不安を感じる患者さんもいらっしゃいます。そんな患者さんご本人が治療の効果に満足し、髪の毛についての悩みがなくなるところまでたどり着かないと治療のゴールとはいえません。当院では定期的な診察をしっかり行うことで、治療の効果を出すことはもちろん、患者さんとしっかり向き合い悩みに寄り添うことを大切にしています」(同上)
現代の医学をもってしても、AGA治療にはそれなりに長い時間がかかる。薄毛が気になり医師に相談する際やAGA治療を受ける際には、治療の効果が出るかだけでなく、長く付き合っていける病院を選びたい。
AGAは早期治療が重要。忙しい人はオンラインの活用を
AGA=男性型脱毛症は進行性の病気だ。毛髪の量、ハリ、コシなどはどんな人でも加齢によってゆるやかに減っていくものだが、AGAになるとそれが急速に進んでしまう。
「現代の医療技術では、生え替わりサイクルが終わった毛根から再び髪の毛を生やすことはできません。そのため頭皮全体が露出するなど、症状が大きく進行してしまうと元通りに治すことは不可能です。一度発症したAGAが自然に治ることもないので、治療は早く始めるほど効果が高くなります。薄毛が気になっているものの病院に足を運ぶ時間が取れないという方は、まずはオンラインでも構わないので早めに医療機関に相談することをおすすめします」(同上)
ただし、オンライン診療のクリニックを選ぶ際には注意が必要だ。先に説明した通りAGAの治療には細かな症状の確認と、それをもとにした個別の治療計画が不可欠だが、AGAクリニックの中には患者が自己申告・記入した問診表とオンラインでの医師の簡単な問診のみで、薬のパッケージセットを定期送付する“サブスクリプション”的な対応を行なうところも存在するからだ。
「オンライン診療よりも対面診療のほうが正確に診察できるのは事実ですから、医師としては、できればすべての患者さんを定期的に直接診察したい。ただ一方で、実際に病院に出向かなくても良いオンライン診療の利便性は、特に忙しい方にとっては見逃せないでしょう。AGA治療は効果が出るまで治療を継続することもとても重要ですので、当院では治療の効果が安定して確認できる段階に入ったら、対面だけでなくオンライン診療を併用していただくこともおすすめしています」(同上)
銀クリも指摘している通り、オンライン診療は対面診療に比べて患者の症状の正確な確認が難しい。医療機関はそれぞれが持つAGAの治療知見やノウハウによってその点を補完するが、AGA治療は比較的新しい治療法のため、症状ごとのデータは医療機関ごとに個別に蓄積されている。つまり、これまでに対面でどれだけの患者さんを診てきたかという実績が、そのまま知見の広さに直結するのだ。AGA治療の病院を選ぶ際には、その病院の過去の対面治療の実績も確認してみるべきだろう。
記事冒頭で説明した通り薄毛の原因は様々だが、そのほとんどはAGA。そして早期の治療がAGAの進行を食い止めるカギとなる。遺伝だからとあきらめず、多くの診療実績を積んだ信頼できるクリニックに早めに相談したい。
銀座総合美容クリニック 公式サイトINFORMATION
銀座総合美容クリニック
公式サイト:https://www.gincli.jp/
(東京院)東京都港区新橋1-9-5 KDX新橋駅前ビル 4~5階
(大阪院)大阪市北区曽根崎新地1-4-20 桜橋IMビル15階
※診療時間(完全予約制)
月・火・木・金・土 11:00~20:00
日・祝 11:00~19:00
休診日:水曜日
料金:初月1000円、2カ月目以降は、AGA治療内服薬2000円~1万9250円(※保険外の自由診療)
相談・予約は東京・大阪共通のフリーダイヤル(0120・972・335)か、公式サイトから