また、どうしてもタイミング的に難しい場合には「報告ありがとう」の感謝の言葉をまずかけてから、「今は難しい状況だから、今日の○時ぐらいにこちらから声をかけるね」といったように、報告のアクションに対しての称賛と改めての時間指定をすることで、気にかけてもらえる安心感が得られ、エンゲージメントも高まるでしょう。
世代でくくる発言もNG
「もう学生じゃないんだからさ」「これだからゆとりは……」
世代に対してカテゴライズするワードです。このワードが出るシーンは、例えば時間にルーズだったり、言葉遣いがおかしかったり、身勝手な発言(発信)であったりと社会人としての未熟さが露呈したときが多いでしょう。
いずれも本来の指導すべき点を指導せず、世代のせいにしてしまっているので、不快感しか残りません。言われた本人も、腹の中で「ご自身の若い時はどうでした?」と毒づく事はあっても、何が直す点だったのかという視点には至りません。
「最近の若い人は……」などと言われたことのある人も多いはずです。自身の不快な経験を次の世代に引き継ぐことはスマートではありません。例えば「遅刻は準備していた人の時間を奪ってしまうよ」「その場合はこの話し方だね」等その事象に対してわかりやすく伝えることを心掛けてください。
できない上司に限って「なぜか人が辞めていく」と嘆く
ここまで挙げたものは、実際の現場では本当によく出てしまうワードです。
職場なので指導する、指導を受けるといった環境がデフォルトですが、傾聴し受容する姿勢をもてば、言い換えのできるワードです。これができない上司に限って「そんなやり方教えていない」「報告がない」「人がどんどん辞めていく」と憤慨しているものです。
上司の役割とは、適切なリーダーシップでチームのモチベーションを上げることと、適切なマネジメントで、チームの能力を発揮させ成果を最適化させることです。小さな単位のチームでもこの構図は変わりません。自分の状況に置き換えた場合、相手が委縮してしまう、次の言葉が言い出せないようなコミュニケーションの方法では絶対にモチベーションは上がらず、疲弊したストレスフルな職場になってしまうでしょう。