日本を代表する化粧品メーカー、資生堂が苦境に喘いでいる。25年12月期の業績予想は、過去最大の520億円の赤字に転落する見通しだ。そんな中、社長、会長兼CEO(経営最高責任者)を歴任し、シニアアドバイザーに就いていた“プロ経営者”の魚谷雅彦氏(71)が、2025年12月末をもって退任したことが明かされた。

「巨額赤字の主因は、アメリカ事業での468億円の減損です。魚谷社長時代の2019年に約900億円で買収したアメリカの高級スキンケアブランド『ドランクエレファント』の業績不振が大きい。この買収失敗をはじめ、資生堂はいまも魚谷氏の“負の遺産”を引きずっています」(経済部記者)

資生堂 ©︎時事通信

 魚谷氏が資生堂にもたらした功罪とはどんなものか。今回、同社の元役員が、「週刊文春」の取材にこう告白した。

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「今の資生堂には、以前あったものがなくなっています。創業以来、資生堂は化粧品を売るからではなく、文化としての美を大切にしてきた企業ですが、利益のみを追求する普通の会社になりつつある。顧客の話を聞き、個々に合う商品を販売する対面営業も軽んじられ、BC(ビューティーコンサルタント)と呼ばれた美容部員の多くが早期退職でリストラされた。普通の会社が普通の売り方をしていれば、商品の付加価値もなくなる。資生堂らしさが商品に反映されていなければ、他社の商品でもいいということになりますから……」

 資生堂で何が起きていたのか。ロゴマーク変更、中国市場依存、ハイブランド化の反動など、元役員の激白と共に、資生堂の歩みと今後の行く末を分析する「深層レポート」を、「週刊文春 電子版」で配信している。

最初から記事を読む 資生堂 520億赤字でリストラ・希望退職者も募集…「大赤字の主因」を作った“プロ経営者”時代