感謝祭の前週、ミュージカル映画『ウィキッド ふたりの魔女』が全米公開されて大ヒット中。そこでの主人公は、1939年のMGMミュージカル映画『オズの魔法使』と、その原作になった1900年のL・フランク・バウム作の童話に登場する「西の悪い魔女」。彼女はドロシーに苦手だった水をかけられて溶けて死ぬ。オズの住人たちは「西の悪い魔女が死んだ!」と大喜び。
そんなに憎まれるなんて、いったい彼女はどんな悪いことをしたの? それを作家グレゴリー・マグワイアが想像して小説にしたのが『ウィキッド』(1995年)。それを2003年にブロードウェイ・ミュージカルにしたのが、この映画の原作。
映画『ウィキッド』は「西の悪い魔女」が死んだところから始まる。「南の善い魔女」と呼ばれるグリンダ(アリアナ・グランデ)が「実は私と彼女は友達だったの……」と昔話を始める。二人はオズの国の大学の同級生でルームメイトだった。
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source : 週刊文春 2024年12月19日号