AV機器メーカー船井電機(以下、船井)が破産――突然のニュースが流れたのは今年10月24日のことだった。
従業員2000名以上を抱え、最盛期には4000億円近くの売上をほこった関西の名門企業に一体なにが起こっていたのか。破産の一報の後、船井を沈めた“戦犯”と名指しされているのが上田智一前社長(51)だ。
そもそも船井は創業者の船井哲良氏(17年死去)が興したミシンの卸問屋が源流にあたる。哲良氏の手腕で世界有数の電機メーカーに成長したが、創業者の死や主力のテレビ事業の競争激化のあおりを受けて業績は低迷。21年には上田氏の経営する出版社・秀和システムに買収されていた。
22年6月に社長に就任した上田氏は、事業の多角化を掲げ船井再興を図っていたが、破産手続き開始直前の今年9月、まるで逃げ出すかのようなタイミングで社長の座を降りている。
今回、その上田氏が小誌の単独取材に応じた。まだ全く報じられていない“本当のワル”がいるというのだが――。
「放蕩経営を続けた末、あたかも責任を投げ出して退任したかのような報道がされていますが、すべて間違った内容です」
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source : 週刊文春 2024年12月26日号