2023年に日本社会を大きく揺るがしたジャニー喜多川氏の性加害問題。ジャニーズ事務所は社名をSMILE-UP.(以下、スマイル社)に変更。被害者に対する救済・補償業務に専念する会社となった。一方、STARTO ENTERTAINMENT(以下、スタート社)が新たに設立され、旧ジャニーズのタレントが所属する事務所に。
そのスタート社の代表取締役CEOに就任したのが福田淳氏(59)である。就任直後に福田氏が初めてインタビューを受けたのが小誌だった。それから1年。再び福田氏が取材に応じた。
――ここにきて性加害問題が再燃しています。12月18日、元所属タレントの2人がスマイル社やスタート社、藤島ジュリー景子氏などに対し、計3億ドル(約465億円)の損害賠償を求めて米ネバダ州で提訴しています。この件についてどうお考えですか。
「スタート社は、スマイル社とは資本関係を有せず、また経営も分離した全く別の法人として設立されました。現在の契約タレントや多くの社員らは、1年前、ひとりひとりが不安な思いを抱えながらも、この会社と契約することを決断してくれた人たちです。このような会社の設立の経緯が十分に理解されず、今回の訴訟の対応をせざるを得ない状況については本当に戸惑っています」
――この1年はどのような仕事をされていたのか。
「正直なところ、なんにも覚えてないくらい慌ただしくて忙しかった。フルコミットで365日間、ガムシャラに働いてきた1年でした。1年前、周りを見渡すと、どこを見ても火の手が上がっていた。タレントの契約、社内の新体制にしても、メディアも……。まずこの混乱を収めなきゃいけないなと。騒動前の状態にタレントを戻してあげないといけない。彼らが再び元の状態でバッターボックスに立ち、社員やスタッフが安心して働ける状態を作りたい。それだけをまずは目指してきた。ようやく今、それはある程度、達成できたと思っています」
――ただ元の状態になったとは言えません。一例を挙げれば、今年のNHK紅白歌合戦に1組も所属アーティストが出場していません。NHKが起用再開を発表し、実際、オファーしていたにもかかわらずです。何が起きていたのでしょうか。
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source : 週刊文春 2025年1月2日・9日号