2024年を代表するドラマ『不適切にもほどがある!』と『虎に翼』。その両脚本家の初対面が実現! 実は日本大学藝術学部の先輩後輩という関係でもある2人の、止まらないトークをどうぞ、お楽しみください♪
宮藤 吉田さんも日藝(日本大学藝術学部)出身なの?
吉田 はい。なので、実は宮藤さんの「日藝賞」の授賞式も見に行ってます。しかも結構前の方の席で……。あ、急にこんなこと言ってすみません。私、ミーハーと言うか、オタクと言うか、ファンなんです……!
宮藤 恥ずかしい(笑)。でも嬉しいです。こちらもすみません!『虎に翼』、まだ最終回まで観終わってなくて。めちゃくちゃ面白いです。すごいなあ、どうやって書いたんだろうって、今日はそれをお聞きしたくて。そもそも、なんで朝ドラで法律ものをやろうと思ったんですか?
吉田 最初は全然違う切り口だったんです。私、宮藤さんが書いた朝ドラ『あまちゃん』が大好きだったので、私もオリジナルの現代劇で“誰かをケアする人”の物語を書きたいと思っていました。それと同時にNHKの方がモデルになる方を探してくれて、「気の強い女性が描きたい」とリクエストしたら三淵嘉子さんという日本初の女性弁護士で家庭裁判所長になった人を探してきてくださった。それで資料を読んでいくうちに、彼女のことを大好きになってしまって。そこで、彼女と、もともと描きたかった物語とをガッチャンコさせる形で『虎に翼』が生まれました。
宮藤 なるほど、すごく良い形ですね。『あまちゃん』は、まず僕が東北出身だから東北を舞台に、ということだけ先に決まって。監督の井上剛さん、プロデューサーの訓覇圭さんが東北を回ってネタを探してくれたんです。その中に“北限の海女”があって、海女さん×震災から数日で運転再開した三陸鉄道×東京育ちの女の子が田舎暮らしで元気になる――という3つの要素をざっくり決めて走り始めた感じでしたね。『虎に翼』の場合、何をどこまで描くのか、書き出す前から決めていたんですか?
吉田 最初に描きたかった現代劇のテーマが「自分の人生の選択は自分で決める」だったので、そこをゴールにすることは決めていました。でも法律の知識は一切ないので、まずは法律の勉強をするところから……。
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source : 週刊文春 2025年1月2日・9日号