世界各国の家族制度や識字率、出生率をもとに、「ソ連崩壊」、「米国の金融危機」などを予言してきたフランスの歴史家エマニュエル・トッド。新刊『西洋の敗北』では、ウクライナ戦争の帰趨を予測する。

 予言の書である本書の理解にはトッド理論の家族四分類の知識が不可欠だ。

 ①英米型の絶対核家族(親子別居で兄弟不平等。自由主義で差別容認)②ラテン型の平等主義核家族(親子別居で兄弟平等。自由主義だが平等主義)③ドイツ・日本型の直系家族(親子同居で兄弟不平等。権威主義的で差別容認)④ロシア・中国型の共同体家族(親子同居で兄弟平等。権威主義だが平等主義)

 というのも、トッドはウクライナ戦争の本質は①の絶対核家族と④の共同体家族の対立にあると見なしているからだ。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

  • 3年プラン

    59,400円一括払い、3年更新

    1,650円/月

週刊文春 電子版 PREMIUMMEMBERSHIP 第1期募集中 詳しくはこちら

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

スクープを毎日配信!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 1

  • 4

  • 4

source : 週刊文春 2025年1月2日・9日号