今年、折に触れ自省したいなと思うのは、ニュースを発信する側ではなく、基本的に受信する側である我々にとって「スピード感は大事ではない!」ということ。
性加害事件のような場合、最初の報道を見て、義憤に駆られた形で多くの人がすぐXに意見を書き込んだり拡散したりしたことで、過激な主張が増え、それに対抗する過激な意見も現れ、何がデマか誇張か分からなくなり、事実の中心部がどんどん曖昧になることがある。最近は本当にそんなことが増えた。
たとえば年末に話題になっていた岸和田市長の性加害疑惑。私は正直、一報目だけで義憤に駆られはした。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2025年1月16日号