たかが十数頭の馬の着順に人々の喜怒哀楽が交差する。年末の風物詩、日本競馬界最大のレースである有馬記念とはそういうものだ。2024年12月22日、小誌記者Y(29)もまた、サラブレッドに夢を託そうとしていた。
「有馬記念は、その年の人気投票で出走馬が決まる年末のオールスターレース。日本中央競馬会(JRA)の発表によると、2024年の有馬記念における馬券売上は550億円超。JRAにとってなくてはならないビッグイベントであり、競馬ファンにとっても1年で最も盛り上がるレースなのです」(スポーツ紙記者)
されど今回の有馬記念はレース前から波乱含み。名ジョッキー武豊の騎乗予定だった一番人気のドウデュースが、右前肢の不調により出走取消を発表したのだ。
一番人気の不在により、レース展開は不確実性を増した。上級者でも尻込みするこの状況を、しかし競馬初心者Yは好機と捉える。
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source : 週刊文春 2025年1月16日号