4年半余り前、和歌山の静かな海で、2人の男性がコードで結ばれて入水した。彼らは、ある“サークル”の信者だった。頂点に坐するのは狂気の「女占い師」。異様な集団生活と乱婚の果てに、教祖と信者が見た景色とは。
▶︎入水自殺教唆は30歳下恋人の“除霊儀式”だった
▶︎「海にぷかぷか」「親を造った」8000万恐喝の手口
▶︎共同生活男女6人 結婚&離婚を繰り返していた
▶︎三菱電機の退職金を…被害男性の華麗な経歴
発見したのは、夏の潮風を浴びながら早朝のランニングに勤しんでいた地域の住民だった。美しい砂浜に2人の男性が仰向けの状態で倒れ、寄せては返す波に打たれていた。

2020年8月1日午前5時半頃、和歌山県有田郡広川町の樫長海岸。波打ち際で並ぶように絶命していたのは、会社員の寺本浩平さん(当時66)とアルバイトの米田一郎さん(当時51)だった。
「ともに服を着たまま、寺本さんの左手首と米田さんの右手首がマイクコードで繋がれていた。司法解剖の結果、死因は溺死。2人の体内からは鎮痛剤成分が検出された」(捜査関係者)
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source : 週刊文春 2025年3月27日号