財務省の室長は赤木雅子さんに森友文書の開示について「一生懸命に最大限やりたい」と宣言した。果たして、どのような新事実が明らかになるのか。概要説明の資料を徹底解析すると、注目すべき様々な可能性が見えてきた。

 白という色には強いメッセージ性がある。財務省から開示文書の概要について説明を受ける日、赤木雅子さんは白いセーターを身に付けた。勝負服に白、というのは、東住吉えん罪事件で“娘殺し”の濡れ衣を着せられた青木惠子さん(服役後、再審で無罪確定)と同じだ。

 青木さんと赤木さん、お互い国を相手に裁判で真実を求めて闘ってきた縁で交流してきた。青木さんは白に「真っ白な無罪」という意味を込めている。赤木さんは「黒塗りのないまっさらな文書」という願いを込めた(以下、すべて肩書は当時)。

赤木雅子さん(一番左)の代理人の事務所で説明は行われた

 8年前、安倍政権を揺るがせた森友事件が山場を迎えている。発端は森友学園への国有地巨額値引きの発覚。安倍晋三首相の妻、昭恵氏が名誉校長に就任していた。国会で追及されると首相は「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁。そこから取引文書の改ざんが始まった。改ざんを命じられた財務省近畿財務局の赤木俊夫さんは1年間苦しんだ末、命を絶つ。

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source : 週刊文春 2025年4月3日号