今回の担当は、編集部のTデスクです。
俊英記者の一声でページが動いた
だいたいの企画は木曜日にある会議で決まります。各記者が提出するプランと世のニュースをもとに、今週はどんな銘柄を目次の左右に置くべきか、ページは足りるのか余るのか、編集長があーでもないこーでもないと唸るそばで、某俊英記者はそう言いました。
「ところで、梶芽衣子さんインタビューどうですかねえ。60周年をお迎えになりましたし、4日後の月曜日はちょうどお誕生日で……」
それはラインナップに頭をひねる編集長にとって干天の慈雨だったのかもしれません。「それだ!」の鶴の一声で、大役者を週刊文春にお招きすることが決まりました。
週刊誌は因果な稼業
70年代を代表するバイオレンスカルト映画「女囚さそりシリーズ」を筆頭に、「修羅雪姫」や任侠もので銀幕に爪痕をきざみ、ドラマ「鬼平犯科帳シリーズ」や「きのう何食べた」などでお茶の間にも広く知られる梶芽衣子さん。遠くハリウッドの大監督たちまで惚れ込む超大物です。
梶さんのようなスターにインタビューを敢行するのであれば、何日も何週間もかけて根回しするのが普通でしょう。ところが、週刊誌というのはもとより厚かましさが服を着て歩いているような代物ですし、記者という仕事は「〆切が迫ってまして」という説得力溢れる口説き文句をたずさえ、役者さんに限らず政治家、財界人、犯罪者……尊卑親疎をとわず「今週お時間いただけませんか」と切り込む因果な稼業です。
編集部にはそれができる猛者がごまんといます。ごまんといるのですが、それでも梶さんに失礼のないように、気持ちよくインタビューに応じていただきたい……という善良な心を持つデスクとしては、電子版読者にはおなじみの石垣篤志記者にインタビュアーをお願いするよりありません。
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source : 週刊文春