アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスでトランプ政権が進める不法移民摘発に反対する住民と、これを抑えようとする警察との衝突が発生すると、トランプ大統領は州兵や海兵隊を動員して自らの対応力をアピール。映像を見ると、まるで内戦のようにも見えてしまいますが、6月12日付日経新聞電子版は、現地の様子を冷静に伝えていました。
「厳戒態勢が敷かれているのは中心地の一部にとどまるが、炎上する車両や警察との衝突映像がSNSなどであふれ、実際以上に状況が深刻だと受け取られやすい」「日本企業が多く拠点を構えるトーランス地区のようなビジネス街への影響はほぼなく、企業も通常通り稼働しているところが多い。デモ隊の衝突現場と隣接した日本人街ですら、昼はラーメン屋やすし屋に観光客が来ていた」
共和党のトランプ大統領は、カリフォルニア州知事やロサンゼルス市長が民主党であることから「民主党の首長の無能さ」をアピールするために、知事の承認なしに州兵を出動させているのです。いったいどういうことなのかを見ていきましょう。
まず「不法移民」という言葉だと、まさに不法に入ってきたという印象を受けますが、多くは治安の悪い中南米からアメリカに逃げてきて難民申請中の人たちです。申請が認められれば合法的に滞在できるようになりますが、あまりに多くの人たちが申請中なので判断に時間がかかるため、正式な滞在許可がえられずにアメリカ各地で働いている人たちがいるのです。
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source : 週刊文春 2025年7月3日号






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