「当初は、『投票したい政党がないから、自分たちでゼロからつくる』という理念でやっていたし、私も『代表になってくれ』と言われたので、私なりに一生懸命やっていたんですよ。だけど、彼は参院議員になってから豹変して、独裁者になった」
「週刊文春」の取材にそう語るのは、かつて参政党の共同代表を務め、現在は日本誠真会党首で歯科医師の吉野敏明氏(57)。“彼”とは、参政党代表の神谷宗幣氏(47)のことだ。

「私は元々神谷さんの動画番組に出演して健康情報を話したり、『龍馬プロジェクト』(神谷氏が設立した政治団体)で講演したりしていたのですが、神谷さんから『参政党の代表になって、選挙を戦いませんか』と言われて2021年に入党しました」(吉野氏)
反ワクチン思想で注目を集める
吉野氏は共同代表に就任。神谷氏を含む5名の中心メンバー、通称“ゴレンジャー”の一員として支持を集めるようになった。
この頃、参政党が一部から注目された理由は、反ワクチン思想を明確に打ち出していたことだ。2022年の参院選では子ども世代のワクチン接種に反対する政策などを掲げていたが、一連の主張は「吉野氏が理論的支柱になっていた」(社会部記者)とも言われる。吉野氏が語る。
「前回(2022年)の参院選の時の反ワクチン思想は、私が唱えていたことがそのまま反映されている。それまで参政党にワクチンや新型コロナの問題についての理念は何もなかったんです。食と健康の問題もそう(編集部注・吉野氏は“反小麦”も主張していた)。僕が言ったことを全部彼がパクった。でも今はもう言ってないですよね。理念がコロコロ変わっちゃうんですよ」

「賞味期限が切れているから、もうお引きください」と…
この参院選で、参政党は初めて比例区で1議席を獲得。神谷氏が当選を果たした。さらに、比例区での得票率で政党要件を満たし、「国政政党」として認められることになった。
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source : 週刊文春
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