首都・東京では2位当選、維新の牙城・大阪でも議席獲得。選挙戦の勢いそのままに、参政党は合計14議席を得た。だが、人々を熱狂させる神谷代表には独裁批判がつきまとう。さらに、党のナンバー2議員は期日前に――。

 

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 選挙戦最終日の7月19日。オレンジ色にライトアップされた東京タワーの麓に広がる芝公園には約2万人もの聴衆が詰めかけ、男の演説に聞き入っていた。

「私を独裁者にしてね、ヒトラーみたいだって。こんなにね、党員に気を遣っている独裁者、いないと思いますよ! ねえ!」

 午後7時55分。参政党の代表を務める神谷宗幣氏(47)は、この17日間の選挙戦で何度も連呼してきたお決まりのフレーズで、マイク納めを締め括った。

「みんなで日本を変えるんだ! せーの、イチ、ニィ、参政党ーッ!」

次期衆院選では50〜60議席を目指すという

 大歓声と拍手に包まれ、満足気な表情で特設ステージから聴衆に手を振る姿は時代の寵児に見えなくもない。だが、弁舌さわやかな男には、身内にしか見せない“独裁ファースト”の顔があった。

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source : 週刊文春 2025年7月31日号