【前回までのあらすじ】人を襲ったクマの駆除は二日目に。マチ、アヤばあ、勇吾、新田に熊野も合流するが、そこに「ゆるハンター」名義で狩猟の配信をしている近藤と小見山が現れる。小見山を追ってマチと勇吾は山に入るが、そこにクマが。二人でそのあとを追うと、クマが藪から飛び出してきて、勇吾が肩を負傷してしまう。マチは、そのまま一人でクマを追うことに。

クマは本気で逃げている。草のない平地を走っている訳ではないからおそらく本来のトップスピードではないものの、マチより速い。
「はっ、はっ、はっ……」
背の高い、伸びきった牧草の穂が全身を叩く。邪魔だ。阻むな。私の戦いを。そう思った時、クマが通った跡と思わしき場所に出た。ここなら少し走りやすいし、かき分けられた草の跡を見失いさえしなければいつまでも相手を追っていける。
本気の追いかけっこだ。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
3年プラン
59,400円一括払い、3年更新
1,650円/月
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2025年8月7日号






お気に入り記事