史上最速リーグ優勝から4日後の9月11日。阪神で今季初となるスタメン出場を果たしたのが、原口文仁内野手(33)だ。

 球界の“がんサバイバー”として知られる原口。

「19年に大腸がんを公表。ステージ3Bまで進行していましたが、同年1月に手術を受けて5月に実戦復帰し、6月に一軍に合流すると、代打でタイムリーを放ってお立ち台に上がりました。試合に出場している間も抗がん剤治療を継続。治療の甲斐あって、昨年に自身のXで完治を報告し、虎ファンや多くの難病患者に勇気を与えました」(スポーツ紙記者)

 しかし近年は代打での起用が多く、今季は優勝決定まで長らく二軍暮らし。一軍出場は13試合、打率は0割7分7厘に留まっている(9月15日時点)。

「13日の巨人戦で代打で登場すると、投手強襲の打球をヘッドスライディングで内野安打とし、ようやく今季初安打を記録しました。しかし、このまま存在感を示せなければ、今オフには大幅減俸、さらには戦力外を通告される可能性も高まりつつあります」(同前)

 実は原口は昨オフ、出場機会を求めて国内FA権の行使を宣言。しかし、他球団から魅力的なオファーが届かず、阪神残留を決断していた。

「球団としては原口のがんが判明した際、引退後も面倒をみるつもりで契約を継続した。それだけ気にかけていた原口にFA権を行使され、裏切られたと受け止めている」(球団関係者)

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source : 週刊文春 2025年9月25日号