2月20日、連邦最高裁は、いわゆる「トランプ関税」を違法と判決した。

 就任以来、トランプは気に入らない国を攻撃する武器として関税をふっかけてきた。カナダはアメリカの51番目の州にならないから関税35%だ、ブラジルは私の真似して議会襲撃を扇動した前大統領ボルソナロを訴追したから50%だ、スイスの大統領と電話で話したら嫌な女だったから39%かけてやったぞ!と大自慢。これで政府の関税収入は2640億ドルに達し、トランプは叫んだ。

「アメリカの黄金時代だ!」

 だが、まず第一に、トランプには関税をかける権限はなかった。憲法では大統領ではなく議会の権限とされている。そこでトランプはIEEPA(国際緊急経済権限法)なるものを持ち出して、「緊急事態だから自分に権限がある」と主張した。トランプは緊急事態宣言すれば何でも許されると思ってる。首都ワシントンへの派兵もそれで強行した。しかし、関税をかける緊急事態って何? 「貿易赤字だ!」とトランプは言うけど、ブラジルとの貿易は黒字だよ? 

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source : 週刊文春 2026年3月19日号