「親分親分てぇーへんだ」

 そう言いながら子分の八五郎が飛び込んで来ました。ここは神田明神下にある銭形平次の住居です。

「八っつぁん、どうしたの、そんなに慌てて」

 女房のお静が聞くと、

「これが慌てずにいられますか、おかみさん。事件ですよ、大事件」

 と、八五郎は息を切らせ言いました。

「親分なら庭で植木をいじっておられますよ」

「こんなてぇーへんな時に何をしていなさるんだ」

 八五郎は庭先にある木戸の方に回りました。

 すると、江戸開府以来と言われた名御用聞、銭形平次ともあろう者が縁側に寝転び、昼寝を決めているではありませんか。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

  • 3年プラン

    59,400円一括払い、3年更新

    1,650円/月

週刊文春 PREMIUMMEMBERSHIP 限定特典あり 詳しくはこちら

有料会員になると…

スクープを毎日配信!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2026年4月9日号