アメリカとイランの2週間の停戦合意。ここから恒久的な和平に進めばいいのですが、なかなか明るい見通しは立ちません。戦争を停戦に持ち込むには、当事国がどちらも「我々が勝利した」という条件を作り出さなければなりません。ロシアによるウクライナ軍事侵攻では、それができないので戦闘が長引いています。

 一方、今回のアメリカとイランの停戦合意では、双方とも「勝利した」と言い張っています。これが停戦に持ち込んだ秘訣なのですね。

 ところが、双方の言い分を検証すると、なんだか曖昧なことばかり。交渉の行方が心配になります。

 アメリカのトランプ大統領は、「勝利」の内容について言及していますが、この中に「ホルムズ海峡の開放」があります。イランがホルムズ海峡を封鎖しているのを開放させたというのが勝利だそうですが、そもそもアメリカがイランを攻撃する前、ホルムズ海峡は自由に通れたのです。トランプ大統領がイランを攻撃したから封鎖されてしまったわけで、元に戻ったことを「勝利」と言い張るのには呆れてしまいます。

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source : 週刊文春 2026年4月23日号