毎年この季節になると、裏の保育園から子どもの泣き叫ぶ声が聞こえてくる。お母さんと朝、別れることになった、新入園児の声だ。

 春の風物詩で、何やら微笑ましい。

 春といえば花であるが、今年の桜はどこも白っぽかった。ピンク、というよりぼんやりとした白。どうしてこんなになったのかなあと思っていたら、各地で倒木のニュースが流れた。植えてから70年たった桜の木はもはや老木で、中がボロボロになっているそうだ。

 ふうーむ、私ももうじき倒れる老木ということか……。

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source : 週刊文春 2026年4月30日号