中国・北京の中心部にある天壇公園は、世界遺産。明や清の時代の歴代皇帝が天に祈りを捧げた場所です。1420年に明の永楽帝が故宮の近くに造営しました。

 永楽帝といえば、部下の鄭和に指揮をさせてインド洋から中東さらに東アフリカにまで艦隊を7回にも渡って派遣。この航路が習近平国家主席が提唱する一帯一路のコースになっていますし、この航海によって南シナ海を開拓。習近平氏が「南シナ海は中国の領海だ」と主張する根拠になっています。

 つまり習近平氏にとって「中華民族の偉大な復興」を進める目標になっている皇帝が建設した場所なのです。

 この場所に5月14日、習近平国家主席とアメリカのトランプ大統領が並び立ちました。その姿は、まるで2人の皇帝のようでした。

 きっとトランプ大統領は、手厚いもてなしに感激し、「自分を皇帝のように扱ってくれている」と受け止めたのでしょうが、私から見ると、さながら中国の皇帝が客人を迎えいれたかのような光景に見えました。

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source : 週刊文春 2026年5月28日号