更年期以降に発症のピークを迎えるのが子宮体がんだ。早期に発見・治療できれば予後のいい病気だが、予兆を見逃してしまうことも多いという。疑うべきポイント、予防法、そして発症してしまった場合の対処法を知ろう。
●50〜60代が発症ピーク 不正出血がサイン
●早期発見なら予後良好、開腹しない手術も
「更年期以降に不正出血があった場合、子宮体がんの疑いがあります。なぜか閉経後はがんにならないと油断している人もいますが、閉経後に出血があった場合は、まずがんを疑ったほうがいいのです。子宮体がんは50〜60代に多く、この10年で2倍に増加しています」
こう話すのは、がん・感染症センター都立駒込病院の婦人科で医長を務める森繭代医師だ。国が指定する「がん診療連携拠点病院」の同院で、婦人科腫瘍専門医としてがんの診療・手術を数多く担当する。

年間約2万人が罹患する子宮体がん。同じく子宮に発生するがんである子宮頸がんとは、発生の部位もメカニズムも違う。
「子宮は、入口部分の『子宮頸部』と、その奥にあり妊娠時に胎児を育てる場所になる『子宮体部』に分けられます。入口に生じる子宮頸がんはウイルス感染が原因で、40代以下に多いです。一方で子宮体部に発生し、更年期以降に多いのが『子宮体がん』です。子宮体部は袋状をしていますが、その内側を覆う子宮内膜から発生し、内膜の細胞が異常に増殖を続けるものなので、『子宮内膜がん』とも呼ばれます」
子宮体がんにはエストロゲンが発生にかかわるTypeⅠとエストロゲンが関わらないTypeⅡがあるが、多くは前者だ。
「罹患者の8割が該当するTypeⅠはエストロゲンの過剰分泌が原因です。TypeⅡは遺伝子異常などが原因で70歳以上の高齢者に多いです。大腸がんなどになりやすい『リンチ症候群』という遺伝体質を持つ人の2〜6割が子宮体がんを発症すると言われます。がんの家族歴があり遺伝要素を持つ人は、定期的に婦人科で検査を受けましょう」

多くを占めるTypeⅠのがんの発生メカニズムについて詳しくみていこう。
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source : 週刊文春 2026年5月28日号






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