〈昨対プラスではあるものの目標数値はビハインド〉

〈ターゲットを絞り促進を進めております〉

〈イベントへの誘導を増やしながら〉

 

 顧客獲得のための営業活動を想起させるような文言が並ぶ資料。だが、“ターゲット”にされているのは高校生で、“誘導”するのは学校職員なのである。

 

★前編はこちら

 オンライン通信制高校「N高等学校」。N高にとって欠かせないのが、メンターと呼ばれる職員だ。生徒の教科指導以外の担任で、学習の進捗状況をフォローアップし、進路など生徒の様々な相談に乗る。前編では、このメンターたちが1人あたり220人以上の生徒を担当している実態を報じた。元メンターが説明する。

「高校卒業資格取得や大学進学などに向け、電話やオンライン面談を通じ、レポート提出や模試の受験を促したり、進路や受験校を提案するなどします。毎月の定例会議では、面談実施率をはじめ、レポート提出率、模試の受験率、進路調査の回答率などの、その月の達成状況が報告される。こうした生徒へのアプローチとその成果が数値化され、人事評価に直結するのです」

 現役職員が嘆息する。

「メンターに重要ミッションとして課されているのが、昨年に開学したZEN大学への“テレアポ”営業です。多数の担当生徒を抱え、面談時間が限られている中、ZEN大営業に時間を割かれる。我々職員はもはや教育者と言えるのか……」

「週刊文春」取材班は、ネットコースの定例会議で配られるメンター向けの研修資料を入手。進路指導戦略部が作成した昨年度分の資料で、冒頭の文言はそこから抜粋した。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル