開幕前には今年も最下位が濃厚と予想されたヤクルトだが、交流戦が始まっても圧倒的戦力を誇る阪神を抑え、首位をキープ。チームを支えるのは昨シーズンまでプロ通算9勝の左腕・山野太一投手(27)だ。
5月29日の楽天戦(楽天モバイル最強パーク)では7回途中1失点にまとめ、早くも7勝目を挙げた。
「東北福祉大出身で仙台6大学リーグ戦では22勝無敗。当時“庭”にしていたのが楽天の球場でした。髙津臣吾前監督(57)からも『将来のエース候補』と期待をかけられていたが、先発しても制球難で球数がかさんで降板と、良さがなかなか出ずに伸び悩んでいた。今年は二軍時代に苦楽を共にした池山隆寛監督(60)から『何も考えずに思い切っていけ!』と声をかけられ、無我夢中で腕を振っているのが功を奏しています」(球団OB)

二軍監督時代に山野の性格を掌握した池山監督。前のめりになって意気込む傾向にある山野を上手くコントロールすべく4月12日にはわざわざ一軍登録を抹消し、ローテーションを一度飛ばす配慮を見せた。
「シーズンを通じて勝ち星を重ねていくためには、休むことも重要という親心からの抹消でした。チーム内には『わざわざ抹消しなくても……』といぶかる声もあったが、池山監督は『勝負は秋やんか!』と先を見据えていた」(同前)
山野の「確変」のウラには何があったのか。今年、山野のマウンドでの目標は「ポーカーフェイスで表情で(球種を)読み取られないようにしている」だという。確かに山野は、しぐさが分かりやすい「天然キャラ」で先輩、後輩を問わず可愛がられてきた。
「大学時代、授業に出たのは4年間で10回程度。基本的には午前中と夕方に練習をこなすファーム・リーグの選手のような生活をずっと送った。たまに野球部の主務から『明日はお勤めに行ってください』と声をかけられた時だけ授業に出席。だが授業中はよく寝て『気づいたら終わっていた〜』と笑って話すことも多かったとか。大学時代と同じくプロに入ってからも飄々とした雰囲気で野球をやるので『アイツは入団当初から全く変わらない!』と小言を言われた時期も。同級生で20年ドラフト同期だった現阪神の元山飛優(27)とは山野がボケ、関西出身の元山がツッコミで、オフの納会でネタを披露したこともあった。古株のスタッフからは『普段はヘラヘラしているけれど、マウンドに上がったら人が変わる石井一久(現楽天GM)みたい』との声もある」(球団関係者)
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source : 週刊文春 2026年6月11日号






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