イタリアのメローニ首相が意地を見せました。自らを貶めるような言動は、たとえ相手がアメリカのトランプ大統領でも許さない。イタリアの首相を侮辱することは、イタリアを侮辱することだ。これぞあるべき首相の姿なのでしょう。

 事の始まりは、6月19日のこと。フランスのエビアンで開かれたG7サミットの後、イタリアのテレビ局がトランプ大統領にインタビュー。この中でトランプ大統領は、メローニ首相が「自身との写真撮影を懇願してきた」「彼女が可哀そうだから撮ってあげた」と発言したのです。

 このニュースがイタリアで流れるや、メローニ首相は激怒。「完全な捏造だ」と反論しました。

 メローニ首相はSNSに動画を投稿し、「ショックだ。アメリカの大統領がなぜ同盟国にこのような振る舞いをするのか分からない。こうしたことが起きるのは初めてでもない」と激しく反論したのです。

 またイタリアのタヤーニ外相も19日、21日から予定していた訪米の取りやめを発表。トランプ氏の発言を「イタリアを侮辱している」と批判したのです。他国の首脳が首相を侮辱することは、その国を侮辱したことになる、ということなのですね。

 さらにイタリアの野党もトランプ大統領に反発。首相を擁護したのです。トランプ大統領の発言は、イタリアの与野党を結束させる効果があったようです。

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source : 週刊文春 2026年7月9日号