創業家出身の女性社長が経営から退かざるを得なくなり、芸能界で権勢を振るった事務所は解体に至る。きっかけは、アウトサイダーたちによるテレビ番組だった。

 東京ドームバックネット裏最上段にある全28室の「THE SUITE TOKYO」は、4人掛けのソファセットとダイニングテーブル、さらにテレビモニターとビールサーバーまで置かれ、室内でゆったりと野球観戦が楽しめる。生観戦を味わいたければ、グラウンド側に面した扉を開けて、専用のテラス席で声を張り上げて応援することも可能だ。

 今年4月1日夜、5月末に活動を終了する嵐のコンサートが行われたその日は、これまでメンバーと共演した松嶋菜々子、佐藤浩市、加賀まりこら芸能人、テレビ局の幹部たちがVIPルームに招待されていた。

 午後9時過ぎ、コンサートが終わると、各部屋から廊下に招待客が出て、関係者専用の出口へと向かう。彼らを見送るのは、STARTO ENTERTAINMENT(以下、スタート社)社長の鈴木克明、株式会社嵐社長の四宮隆史の2人だ。鈴木はフジテレビで専務を務め、テレビ西日本の社長を経て2025年にスタート社の二代目社長に就任した。四宮はNHKエンタープライズ21を経て弁護士に転身し、24年の株式会社嵐の設立と同時に社長となっていた。

 2人が表の顔とすると、もう1人、

「今日は来てくださって、有難うございました」

「これまでお世話になりました」

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source : 週刊文春 2026年7月16日号