もちろん、『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』はこれだけじゃ終わらなかった。
セイレーンのヌイグルミ、大・小買ったのは報告済みだけど、また別物をゲームセンターで見つけてしまい、取らないわけにはいかなくなった。それはクレーンゲーム中のヌイグルミ(大)。いわゆるアミューズメント専用景品、ショップでは売ってないやつなのである。
映画公開が始まって間もない頃は、ちいかわのヌイグルミが入ったクレーンゲームの隣に置かれ、さほど人気があるようには思えなかった。その証拠にコイン投入口上あたりの、ガラスには『簡単 すぐに取れます』というシールまで貼られてた。でも、それは恋人や子供や孫から「アレ、とってぇー」と、ねだられた輩には逆にプレッシャーとなる。それが取れないようでは全く信頼を無くしてしまうからである。その点、僕は大丈夫。ねだっているのは自分自身だから。なかなか取れなくても焦るなかれ。大体、2700円くらい注ぎ込む覚悟で臨めばいつか必ず取れる。この教訓はかつてクレーンゲーム修行をしていた時に体得した。
ま、要するにテクがない者にとってその瞬間(ヌイグルミを掴み上げた機械の爪が開くことなく穴まで運んでくれる)を途中で止めず待つことだ。よく考えて欲しい。ゲーセンだっていくら簡単シールを貼ったとはいえ、大きなヌイグルミを100円で取られちゃ商売は上がったりだ。結局、僕は2000円以内でセイレーンのヌイグルミをゲットした。実はもう1種、目を閉じたのもあったんだけど、本日はこれで終了。
“ようやく取れたねぇー”
帰宅途中、ゲーセンの白いビニール袋に入ったセイレーンが言ってきたので、いや、僕にしたら早く取れた方だよと言い返した。
“でも、これからだからね、安心しちゃダメよ”
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source : 週刊文春 2026年9月3日号






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