「年収の15%もの額を自社商品の購入に充てるように、7月に社内で言われました。もう限界です」
そう訴えるのは、東証スタンダード上場企業「ランドビジネス」のグループ会社で働くA氏である。
ランドビジネスは1985年に創業した不動産デベロッパーだ。現在も代表取締役会長を務める亀井正通氏(76)が、住友不動産販売(現・住友不動産ステップ)を経て立ち上げ、オフィスビルや賃貸住宅を手がけてきた。
「賃貸オフィス『神田プラザ』などの小~中規模ビルやマンションを、都心を中心に数十棟保有しています。2005年に東証ジャスダック(当時)に上場し、07年に東証一部に指定替えしましたが、22年には市場区分再編に伴い、東証スタンダード市場に“降格”しました。ただ、事業は順調で、今年9月期第3四半期累計(25年10月~26年6月)の連結の売上高は前年同期比60.9%増の約207億円。56億円程度の時価総額に対して、純資産の額は177億円にも上っています」(経済誌記者)

不動産事業で財を成した同社。亀井氏が近年力を入れているのが、経営の多角化だ。
20年頃を皮切りに、カフェレストラン「ペリカンムーン」の設立や「メーカーズシャツ鎌倉」のオーダーメイド事業の譲受、山梨県のジュエリー企業「甲府貴宝」の買収などを次々に行ってきた。
「なかでも規模として大きかったのが、23年、婦人服ブランド『INED(イネド)』や『DAY by DAY It's international』、セレクトショップ『スーペリアクローゼット』などを運営するフランドル社を買収したことです。ただ、同社は有名企業ではあるが、買収された時点ですでに債務超過に陥っていたこともあり、買収価額はわずか5万円でした」(同前)
その後、フランドルは経営陣も刷新され、アパレルの輸入事業などを手掛けてきた吉田繁美氏が新会長に就任。代表取締役にはランドビジネスで建築設計部や新規事業を担当していた森作哲朗氏が就いた。体制も新たに再起を図るはずだったが……。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル
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