今週配信された「台本11冊を入手 五輪開会式“崩壊” 全内幕」記事に、かつてない反響をいただいています。電子版ローンチ以来、最も読まれた記事となりました。

 予兆は、7月23日の開会式直後からありました。電子版で過去の記事「森・菅・小池の五輪開会式“口利きリスト” 白鵬、海老蔵、後援者…」が凄い勢いで売れ始めたのです。ある方はTwitterにはこう書いてくれました。

〈当初のMIKIKO案のオリンピック開会式ってどんなだったんだろうな~って調べるために有料記事読んでみたら、なんであんな一貫性のない演出になったかの答え合わせが全部書いてあってワロタ、いや笑えねえ… 政治VSクリエイターじゃん。今年の3月には全部決まってたんだな〉

 このツイートはこう続きます。

〈3月の週刊文春の有料記事で220円かかるけど読んだほうがいいっすよ、事の根幹みたいなことが書いてある。結果が出た今これもし無料公開したら大変なことになっちゃうよ〉

 4月8日号に掲載されたこの記事は、東京五輪組織委員会から、発売中止と雑誌の回収という異例の要求を受けました(小誌は拒否しました)。今回の開会式が終わると、「記事の通りだった」とネット上で拡散していったのです。

 あの開会式にモヤモヤを感じている人がたくさんいたのでしょう。なぜあんなにストーリー、メッセージに欠けた一貫性のない演出になってしまったのか。それは、前回のニュースレターにも書いた通り、昨年5月、演出振付家のMIKIKO氏を“排除”したことから始まりました。ただ、その後、開会式にかかわった人たちもまた犠牲者でした。最高の演出を目指したはずのクリエーターは蔑ろにされ、最後までIOCや政治家、電通の要望ばかりが優先された結果だったのです。一連の経緯に、憤りと絶望を感じた人々がたくさんいました。この人たちの“魂の叫び”が、多く小誌にもたらされました。そうでなければ、秘中の秘である台本11冊を入手できるわけはありません。前回の記事で小誌に抗議する際、組織委員会はわざわざ、こう記述していました。

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source : 週刊文春