フジ・メディア・ホールディングス(FMH)が傘下のサンケイビルを売りに出すと、内外の投資家が群がった。サンケイビルは、東京・大手町の一等地にガラス張りのランドマークを有する。それだけに、ついた値段は1兆円を優に超えた――。
フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の優良子会社サンケイビルはいま「壇ノ浦」に近づきつつある。

村上世彰らアクティビストに襲われたFMHは2月、「都市開発・観光事業に外部資本を導入する」という言い回しで出資者を募集した。その都市開発・観光事業の中核をなすのが、FMHの100%子会社のサンケイビルである。

サンケイビルは大手町と大阪・梅田に高層ビルを持つほか、オフィス、ホテル、さらには鴨川シーワールドなどリゾート施設も運営する。本業が不振の大手メディアは不動産事業に活路を見出すが、その中では屈指の成功例で、2026年3月期は過去最高を更新する1961億円の売上高だった。朝日新聞社の不動産事業の売上高が432億円(25年3月期)、TBSが208億円なのと比べると、抜きん出ているのがわかるだろう。


FMHは、本業の放送事業の赤字を不動産事業の黒字によって補ってきたものの、2026年3月期決算はあまりにも放送事業の赤字が大きすぎて、それがかなわなくなった。放送が308億円の赤字に対して、不動産は251億円の黒字である。
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source : 週刊文春 2026年10月15日号
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