明るくて、飄々としていて、ユーモラス。 “頭”も張れるし、演出もできる──各世代から支持を集める彼が超えてきた道程とは?

まさに八面六臂の活躍である。
ディズニー実写映画『モアナと伝説の海』のマウイ(吹替)、映画『八つ墓村』の金田一耕助、詩楽劇『武と建〜火の國のまほろば』のヤマトタケル、舞台『桶狭間の義経』の源義経、東西合同大歌舞伎『正札附根元草摺』の曽我五郎時致──2026年下半期だけで尾上松也はこれだけの大役を勤めるという。
彼は決して“歌舞伎界のサラブレッド”ではない。父は歌舞伎俳優に憧れて二代目尾上松緑に師事した六代目尾上松助。七代目尾上菊五郎率いる菊五郎劇団の名脇役だった。
「父が松助の襲名披露公演の前日に当時の松竹の会長にご挨拶におうかがいしたら、『息子は何歳になった?』と聞かれ、『5歳です』と答えたら、『じゃあ、出しちゃえよ』ということで、僕の初舞台が決まったそうです(笑)」
降って湧いたような歌舞伎デビュー。しかし、松也は頭角を現した。
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source : 週刊文春 2026年10月22日号
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