今週号のあるプロフィール欄が「週刊文春」編集部員に衝撃を与えました。甘利明自民党幹事長に関するいわゆる“右トップ”の記事。プロフィール欄にはこうありました。

<22年よりジャーナリストとして独立>

 記事を書いたのは甚野博則記者。以前、ニュースレターでも書きましたが、まさに2016年、甘利氏の金銭授受問題をスクープした記者です。甚野記者は、2021年12月末をもって、15年続けた「週刊文春」の特派記者を辞し、フリーランスとして独立することを決めたのです。

 このことを告げられたのは、2週間前のことでした。今、小誌では特派記者との契約更改を行っています。特派記者の契約期間は11月から翌年10月。よって、毎年9、10月の2カ月間に編集長と記者が契約更改交渉を行うのです。そこでは、私が月額報酬を提示し、1年を振り返り、双方の要望を含めた、さまざまな話をします。中には厳しい話もあり、契約更改の日は、どっと疲れます。

 甚野記者の今季の働きぶりは素晴らしいものでした。右トップも書き、東京オリンピックではボランティアとして潜入取材を敢行しました。あの立花隆さんが絶賛した甘利氏の金銭授受問題を筆頭に、さまざまなスクープを飛ばしてきた、まさにエース記者です。

 通常、契約更改は、私から「今年も契約をお願いしたいと思っています。現在、月●●万円ですが、今年は…」という形で始まります。しかし、甚野さんから「私からいいですか」と言われた時、嫌な予感がしました。そして、それは的中しました。独立を聞いて、慰留しましたが、甚野さんの理由を聞いて、納得せざるをえませんでした。

「48歳になって、無理がきかなくなってきているのを感じている。まだ、体が動く今のうちにフリーとして勝負したい」

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source : 週刊文春