10月14日、衆議院が解散されました。4年ぶりの総選挙です。今週は、全289選挙区の完全予測を掲載しました。何度か書いていますが、高校生の頃から選挙オタクだった私。このページを見ているだけで、何時間でもいけます。予測がどうなっているかは、記事をご覧いただくとして、私が注目しているのは、長期政権の後始末です。
自民党政権になって、5年以上続いた政権は4つあります。長い順に、安倍晋三、佐藤栄作、小泉純一郎、中曽根康弘。長期政権が終わるといずれも混迷の時期を迎えます。
佐藤政権は、田中角栄が後継者となり、高い支持率を誇りましたが、衆院選では予想外に議席を伸ばせず、参院選で敗北。三木武夫が引き継ぎましたが、任期満了選挙で自民党は過半数割れしました。
中曽根政権の後は、竹下登総理となりましたが、リクルート事件で退陣に追い込まれ、1989年の参院選で自民党は大敗。政治改革の風が吹き荒れ、1993年の衆院選ではついに政権を失いました。
そして、小泉政権が終わると安倍晋三、福田康夫、麻生太郎と1年ごとに総理が代わり、2009年の衆院選では民主党に政権交代しました。
8年弱という歴代最長の安倍政権の後、菅義偉は1年で退陣。岸田文雄が引き継ぎました。世論調査の数字を見る限り、政権交代の雰囲気は全くありません。菅首相の退陣、4人による総裁選の結果、自民党の支持率は急回復。その“余裕”が岸田総理誕生を生みました。
また、岸田政権の体制を見ていると、金銭授受で知られる甘利明幹事長や地味な新閣僚の大量起用など、選挙に勝つための人事を行っているようには見えません。この“余裕”、一つ間違えれば“驕り”がどう出るか。
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source : 週刊文春