女性宮家の創設や女性・女系天皇の必要性を訴え、皇室典範に関する有識者会議でも意見を述べた神道学者・高森明勅(あきのり)氏(64)。一連の結婚騒動を受け高森氏は、「今後の皇室の存続に悪影響を及ぼしかねない」と警鐘を鳴らす。
現在の皇位継承者は、皇嗣である秋篠宮さま、悠仁さま、そして常陸宮さまの3人だけ。皇室の存続は、危機的な状況にあります。
長きにわたり男系による皇位の継承が続いてきたように見えるのは、側室制度があったためです。側室を排除した形で男系男子に限定すれば、いずれ行き詰るのは目に見えていました。
そこで私は、皇位の安定的な継承を目指すためには、女性・女系天皇を認め、女性宮家を創設するしかない、と語ってきました。
ただ、今回の騒動を見て、それに劣らない切実な課題があることに思い至りました。それは、皇族の方々の人権やプライバシーをどう守るかということです。
つい見落とされがちなのですが、皇室制度は皇族の方々の強い責任感・使命感、高いモチベーションにより支えられています。それが失われれば、憲法や皇室典範の規定があろうと、この制度は立ち行かなくなるのです。
皇室典範の第11条2項には、こう記されています。
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source : 週刊文春 2021年11月18日号