文藝春秋の報道に端を発し、「カイロ大学卒業」の学歴詐称疑惑が再燃した小池百合子・東京都知事。今年7月には3期目となる都知事選を控える中、衆院東京15区補選で支援した乙武洋匡氏が“惨敗”するなど、その存在感に陰りも見え始めている。この4年間、都庁に君臨した“女帝”とは、一体何者なのか。「週刊文春」の特集記事をまとめました。
7月の都知事選で3選が確実視されていた小池氏の経歴詐称疑惑が再燃している。元側近が4年前の偽装工作を懺悔告発したのだ。この4年間、都庁に君臨した女帝は、歪な側近政治で支配し、血税バラマキを続けてきた。
今週号の「週刊文春」で取材班のキャップを務めたのは、2020年当時、月刊「文藝春秋」編集部で都庁取材を担当していたD記者。今回の取材を通じて、初めて学歴詐称疑惑が噴出した当時からの“変化”を感じたといいます。
これまで疑惑が見過ごされてきた背景には何があるのか――。D記者が解説します。
「実名にすれば証言を重んじてくれるのでしょうか」
2020年、小池百合子東京都知事の半生を描いた『女帝 小池百合子』を著したノンフィクション作家の石井妙子氏は、取材相手のこの一言で決意した。
今週号の右トップは、〈小池百合子元側近が激白 「公選法違反で刑事告発します」〉。です。ご存じの通り、4月10日に発売された月刊「文藝春秋」のスクープ記事、〈小池百合子 元側近の爆弾告発〉の追撃記事です。
小池都知事の学歴詐称問題、私も個人的に大変思い入れのある記事が震源となっています。
3月14日夜10時過ぎ、都庁から緑色のストールを身にまとった小池百合子東京都知事が姿を見せた。疲労の色を滲ませながら、公用車に乗り込む小池氏。この日、行われた予算特別委員会は荒れに荒れていた。
source : 週刊文春