デルタ株を上回る危険性を孕む「オミクロン株」感染者が日本でも確認された。
WHOが警戒レベルの最も高い「VOC(懸念される変異株)」に指定してから4日後の11月30日、ナミビアより到着した30代男性外交官から検出されたと政府が公表。
早くも国内へ入り込んだ“最悪の変異株”の、まだ不明な点の多い感染力やワクチン効果を検証する。
オミクロン株が、新変異株「Nu」として最初に発見されたのは11月11日。アフリカ南部のボツワナにおいてだった。程なくして隣国の南アフリカなどでも感染が確認。そして、11月30日時点で感染が確認された国・地域は、日本以外にもイギリス、オランダ、ドイツなどの欧州各国、イスラエル、香港、オーストラリア、カナダなど続出している。日本政府は11月30日以降、外国人の入国を原則禁止した。
旅行代理店関係者が、現地の混乱ぶりを明かす。
「現在、南アから脱出を試みる日本人は大勢いますが、オランダ経由の帰国便を手配しても現地の航空会社から『渡航制限で搭乗できない』と断られ、日本へのルートがほぼシャットアウトされパニック状態です」
オミクロン株を警戒すべき理由の1つは、その伝播スピードにある。インペリアル・カレッジ・ロンドンの小野昌弘准教授(免疫学)が語る。
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source : 週刊文春 2021年12月9日号